新型コロナ対策による換気の実施と熱中症対策の両立では、スポットクーラーによる部分的な冷却や扇風機による冷却が有効に思われます。
夏季に換気とエアコンによる冷房の併用を行うと換気により室温が低下しないため、エアコンの吹き出し口周辺は温度が大きく下がり寒く、少し離れた周囲は温度が下がらず暑いといった、同じ室内で大きな寒暖差が起こることが予測されます。
熱中症を予防するためには、業務内容に応じて全従業員に対する対策は欠かせないため、ルームエアコンのみでの室温管理が難しいことが予測される場合、スポットクーラーの導入や扇風機との併用による風により従業員を直接冷やす。
この他、従来以上にサーキュレーター等により室内全体の空気の撹拌を行い、寒暖差を小さくすることが必要です。
ルームエアコンや天井エアコンは、冷却能力が大きいのが最大の利点です。
しかし、設置場所の変更が出来ないため常時換気により空気の流れがあると、吹き出し口からは強い冷気が吹き出し続け、冷気は換気による空気の流れで排出されます。このため、外気の取組口付近は暑く、エアコンの吹き出し口は寒いといった寒暖差が大きくなるだけでなく、部屋全体の冷却自体が困難となることが予測されます。
換気とエアコンによる熱中症対策を両立する方法はとしては、
・部屋全体の冷却を考慮したとき
① 外気の取組口付近に向けてエアコンの吹き出し口を調整する。
② エアコンから吹き出す冷気をサーキュレータ等により外気の取組口付近に送る。
①②から換気による空気の流れで室内に冷気を拡散させる。
・吹き出し口の局部的な低温、部分的な高温の緩和
③デスク等の配置替えを行い、エアコンの吹き出し口付近。空気の流れが悪い箇所や、陽射しによる高温となる場所を使用しない。
④従来以上にサーキュレータ等により空気を拡散させ、寒暖差を小さくする。
・エアコンの冷却能力不足の補完
換気することにより根本的にエアコンの能力不足する。空気の流れによる室温の温度差や日差し等の影響がある場合には、冷却を補う追加対策が必要です。
⑤扇風機を併用して従業員に直接風をあて、体感温度を下げる。
⑥強い日差しによる影響がある場合には、ガラスへの遮熱フィルを施工する。
・スポットクーラーの活用
スポットクーラーは冷却が必要な箇所に簡単に設置することができるため、換気との両立に非常に相性が良いクーラーです。
⑦ 外気の取組口に設置することで、外気が高温状態で室内に広がらないようにする。
⑧ 重労働や発熱を伴う作業。直射日光等による影響を受ける作業者に直接冷風を当てて冷却する。
スポットクーラーの初導入する場合の注意点としては、
・部分的な冷却でありながら比較的消費電力が大きく、OA電源との併用が不向き。
・複数台使用する場合には電源の追加工事の検討も必要。
・動作音が大きく、事務所等には不向き。
・密閉した区間(スポットクーラーの排熱処理をしない使用)では、部屋全体でみると室温が上昇する。
・冷却伴いドレインからの排水が発生する。(ドレインレスタイプもあります)
今年が猛暑となり経済活動が回復すると、スポットクーラーの需要が大きく増えると入手困難となるかも知れません。
詳しくは、
庶務 総務のお仕事 > 庶務の仕事 > 新型コロナウイルスに関する企業対策
> 新型コロナと熱中症対策の両立方法
> スポットクーラーのメリット・デメリット
https://soum.info/syom-bcpkospot.html
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